4月27日(金)20時7分配信
今週、ミャンマーで国会議員としてデビューするはずだったアウン・サン・スー・チーさんは、未だに議会に姿を見せていません。背景には、少数野党として発言力を確保しようという狙いがありそうです。
「あくまで(宣誓の文言をめぐる)技術的な問題です。政治的な問題にするつもりはありません」(アウン・サン・スー・チーさん)
軍事政権時代に作られた憲法を守るという宣誓を拒否し、議会を事実上、ボイコットしているスー・チーさん。本人は否定しますが、政治的な計算が働いているのは明らかです。背景には、このままでは公約に掲げた憲法改正の実現が難しいという事情があります。
「スー・チーさん率いる野党NLDが出席を取り止めたまま、ミャンマー議会下院が始まりました。白い服を着ているのが、ほとんどが与党議員、向こう側には4分の1の議席を与えられている軍人の姿もあります」(記者)
憲法改正には議会で4分の3以上の賛成が必要ですが、議席の8割は、軍政の流れをくむ与党と軍人で占められています。
「我々は憲法を改正すべきとは考えていません」(与党議員)
少数野党として埋没してしまうのを避けるため、登院を拒否して存在感を示しつつ、テイン・セイン大統領をはじめ、政府や与党内の改革派を巻き込んで発言力を確保する。議員デビューをも政治的駆け引きの材料にするスー・チーさんの政治手腕が注目されています。
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