毎日新聞東京本社を訪問し、編集編成局を見学するアウンサンスーチー氏=東京都千代田区で2013年4月16日午後1時7分、佐々木順一撮影
来日中のミャンマー最大野党「国民民主連盟(NLD)」のアウンサンスーチー議長(67)が16日、毎日新聞東京本社(東京都千代田区)を訪問し、朝比奈豊社長らと会見した。スーチー氏は「求めるものを実現するには大統領になる必要がある」と語り、15年に予定されている次期総選挙で政権交代を実現し、自ら大統領として民主化を主導することに意欲を示した。
テインセイン政権のもと改革が進むミャンマーだが、旧軍政時代の08年に制定された憲法は国会の議席の4分の1を軍人枠と規定するなど軍人優位の体制を色濃く残す。
憲法改正を民主化の最重要課題と位置づけるスーチー氏は、かねて「憲法を改正しなければ公正な選挙は行えない」と訴えており、この日の会見で「(総選挙が行われる)15年までに憲法を改正すべきだ」と強調した。改憲には軍の同意が不可欠だが、スーチー氏は3月中旬に下院が改憲審議のための委員会設置で合意したことを「正しい方向への一歩だ」と評価し、実現に向け前進しているとの見通しを示した。
憲法は大統領の資格要件に「配偶者や子供などが他国の影響力下にあったり、市民権や特権を与えられたりしていないこと」と定めている。そのため、英国籍の息子がいるスーチー氏が大統領になるにも改正が必要だ。
スーチー氏は95年以降、毎日新聞に「ビルマからの手紙」を連載し、厳しい報道規制の敷かれた旧軍政下から民主化への思いを国際社会に訴えた。連載は11年1月に再開し、現在も続いている。
【岩佐淳士】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130416-00000088-mai-int
ミャンマー最大野党「国民民主連盟(NLD)」のアウンサンスーチー議長(67)は16日の毎日新聞での会見で「憲法改正の最大の目的は国民和解を実現することだ」と語った。国内ではテインセイン政権が民主化改革を進める一方、一部の少数民族は内戦を続けている。スーチー氏には「対立解消に消極的だ」と批判の声も上がるが、自らの公約である憲法改正を通じて少数民族問題に取り組む姿勢を強調した。【岩佐淳士】
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