旧日本軍の三八式小銃、ミャンマーで今も現役
Written By site on 2013年3月20日水曜日 | 7:08
ミャンマー東部シャン州の山岳地帯にある少数民族勢力「パオ民族解放機構」(PNLO)の基地では、旧日本軍の三八式小銃1丁が、改造を施されて今も使われている。
「これが日本軍の銃だ」
小屋から三八式小銃を取り出してきたPNLOのアウン・チョー大佐は、「命中しやすく性能は非常に良い。政府軍と戦うための大切な武器だ」と話す。
現在60歳代の村人が父の形見として持っていたが、政府軍に見つかって罰せられるのを恐れ、2年前にPNLOへ譲渡。元の所有者や、村人の父に渡った経緯は不明という。「この銃があった村では、英国軍や日本軍の銃がまだ狩りに使われている」と大佐は言う。
銃には、「三八式」の文字と、製造番号とみられる「02604」の刻印が読める。旧日本軍の武器にあるはずの菊の紋章はなかった。銃の歴史に詳しい日本 銃砲史学会の須川薫雄(しげお)理事は「東京の工場で製造された番号で、日本軍がビルマ(ミャンマー)戦線で使ったものだろう。三八式小銃は口径6・5ミ リだったが、現地でこれに合う弾が入手できないため、誰かが銃身を加工して広げた可能性が高い」と述べ、菊の紋章は日本軍の武装解除の際に削られたとみら れる、と指摘する。
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