オルブライト元米国務長官
ミャンマー大統領府は1日までに、軍政時代に作成され、出入国などを禁じた人物の「ブラックリスト」から外国人を含む約2000人を削除したと発表した。 オルブライト元米国務長官や野党・国民民主連盟(NLD)率いるアウンサンスーチー氏の息子2人、故人のアキノ・フィリピン元大統領らが含まれている。
国営紙「ミャンマーの新しい灯」は、今回の措置は民政移管したテインセイン政権による民主主義、政治や経済改革の一環と主張。リストに依然載せられている人数には触れなかったが、反軍政系だったメディア「イラワジ誌」は4000人以上と伝えた。
ブラックリストの削減は同紙が先月27日に最初に報道。大統領府の公式サイトが29日から30日にかけて英語版の全面リストを掲載した。
監視対象から外れた人物には、2009年にスーチー氏の自宅に湖を泳いで侵入し国外退去処分となった米国人男性ジョン・イエタウ氏もいる。また、英国の政治家、CNN記者を含むジャーナリスト、ヒューマン・ライツ・ウオッチなど国際人権団体の活動家らも含まれた。
国別では米国人が数十人規模で、英国人やオーストラリア人、ドイツ人も多数いる。また、隣国タイやマレーシアの国民も多い。タイなど国外に逃れ、反軍政組 織を結成して活動してきた一部のミャンマー人も対象となり、今後の帰国が可能となった。この中には9月中旬にミャンマー政府の招待で帰国し、テインセイン 大統領との会談を計画している活動家もいる。
テインセイン大統領は過去1年、政経両面で改革政策を加速し、政治犯の釈放などに踏み切った。軍政が目の敵にしていたスーチー氏の自宅軟禁を解き、政治活 動の再開も認めた。欧米諸国はこれらの措置を好感して経済制裁解除を相次いで打ち出し、ミャンマーとの貿易拡大路線に転じている。
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