ミャンマー内閣改造 改革加速へ足場固め 11閣僚が交代、保守派を排除
Written By site on 2012年8月30日木曜日 | 3:38
ミャンマーのテイン・セイン大統領は28日、前日に引き続き内閣改造を行った。昨年3月の政権発足以来、初となる内閣改造では、アウン・ミン鉄道相ら改革派の主要4閣僚を大統領府相に横滑りさせ足場を強化する一方、保守・強硬派のチョー・サン情報相兼文化相を事実上、更迭した。改革と民主化を加速する布陣となり、省再編を伴う第2弾の改造も予想される。
今回の内閣改造により、30閣僚のうち11閣僚が交代した。その主眼はずばり「改革派を重用し、保守・強硬派を背後に押しやる」(消息筋)ことにある。
これを象徴する人事がまず、大統領府相への改革派4閣僚の起用だ。アウン・ミン氏のほかソー・テイン工業相、フラ・トゥン財務・歳入相らが横滑りした。
アウン・ミン氏らは大統領の信任が厚い。中でも、同氏は少数民族の武装勢力との和平交渉を、ソー・テイン氏は外国投資誘致という重責を担っており、大統領の「右腕」とされる。
こうした懐刀を、大統領の補佐役ともいえる大統領府相に起用した狙いについて、大統領顧問のココ・フライン氏は「改革の第2波へ向け、大統領の立場と、変革に伴い膨大な仕事を抱えている大統領府を、強化するものだ」と説明する。
次に、大統領は保守・強硬派にメスを入れ、チョー・サン氏を影響力が小さい協同組合相に「左遷」した。ティン・サン氏もホテル・観光相の兼務を解かれ、スポーツ相のみとなった。アウン・チー新情報相は改革派と目されている。
チョー・サン氏を閣外に排除しなかったのは「同氏はタン・シュエ前国家平和発展評議会議長に近く、改造による不協和音を最小限に抑えるため」(消息筋)との見方もある。また、28日にはゾー・ミン第1電力相、キン・マウン・ミン建設相の辞任が発表された。
大統領は今回、新たに15人の副大臣も起用した。経済アナリストや4人の女性などが含まれ、民間人を重用した点が特徴だ。
大統領は「改革に反対するものは誰であれ排除する」と述べていた。それを今回の改造で実行に移したわけだが、改造に伴い鉄道、財務・歳入相など10閣僚が空席だ。
このため大統領は追加的な内閣改造を実施し、行政の効率化を図る観点から、第1、2電力省の統合など、省の再編・統廃合を伴う可能性もある。
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